自分は自分。他人は他人。
そんなことは、前から分かっていた…つもりだった。
それでもここ数ヶ月、特にそれを強く実感するようになった。
自分を責めるのでもない。
相手を責めるのでもない。
ただ、自分が心地よく感じる空間を大切にすること。
侵入されそうだと感じたら、こちらから距離を取る。
それを自分に赦すこと。
相手に合わせて生きてきた人にとって、
それは想像以上に難しい。
だからこそ、毎日小さなことでいい。
「実行して、振り返る」。
それを繰り返すことで、自己信頼は少しずつ育つ。
そして、自分と他者との境界は、静かに輪郭を持ち始める。
神話断章(Lucidia×Equidia)
森の奥、光の届かない静かな場所で、Lucidiaは剣を磨いていた。
その刃は抜かれていない。ただ、いつでも抜ける状態にある。
Equidiaは、その横で小さな秤を揺らしている。
揺れているが、倒れない。
「最近、自分は自分、他人は他人だと、はっきり感じられるようになったそうよ。」
Equidiaが静かに言う。
Lucidiaは刃の先を指先でなぞる。
「それは、戦いの始まりではない。戦いを減らすための準備だ。」
森の空気が少し澄む。
「昔は、混ざることで安心しようとしていたのかもしれないわね。」
Equidiaは秤を見つめる。
「でも混ざりすぎると、自分の重さが分からなくなる。」
Lucidiaは剣を鞘に収める。
「線を引くのは冷たいことではない。
線を引けないことの方が、残酷になる。」
森の風が二人の間を通る。
Equidiaが微笑む。
「今はまだ、揺れている途中。
でも揺れていることに気づいているなら、それは回復よ。」
剣は抜かれていない。
秤も倒れていない。
ただ、整いつつある。
静かな強さの正体
輪郭は、誰かを否定するためではなく、自分を守るためにある。
輪郭が曖昧な人ほど、人を責め、自分を卑下する。
それはどちらも健全ではない。
本当に強い人は、むやみに争わない。
境界が明確だからこそ、静かに立っていられるのだ。

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